貧しい下級貴族の息子テオドール・ミラー。 彼は、実力を重んじるベルゲンアカデミーに通っているものの、 魔力がないせいで5年通ってもまだ3年生という落第生だった。 筆記の成績は優秀だが、実技の成績次第では卒業できないかもしれない。 生徒や先生からは、学習能力は高いけど魔力のない落ちこぼれだと冷やかされる始末。 そんな彼を信じてくれる人はビンス教授だけだった。 ある日、デオドールは図書館で未知の生物「グラトニー」を発見する。 グラトニーはテオドールの左手に寄生して魔導書や魔道具を食べ、なんとテオドールはその魔力や知識を自分の物にできるようになった——! グラトニーにエサを与えながら力をつけていったテオドールは、 ビンス教授の勧めで首都で行われる魔法コンテストに出場することになる。 魔法学会主催の第3級以上の大会で入賞すれば いつでも好きな時にアカデミーを卒業できる資格を得られる。 テオドールは無事に大会で入賞し、ベルゲンアカデミーを卒業出来るのか⁉ 落ちこぼれだった過去に決着をつけ、魔法師になることができるのだろうか!?